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店長:城島祐子
Winds!芸艸堂オンライン店の店長、4才の娘を持つ一児の母、城島祐子と申します。
芸術が好きな両親の元で育ったこともあり、短期留学していたイギリスでは美術館へ毎日のように通っていました。
木版画についてまだまだ知識は浅い私ですが、そんな私なりの視点で皆様にいろいろなことをお伝えできればと思います。
何卒よろしくお願いいたします。
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浅井忠(あさいちゅう/Asai Chu)

1856年(安政3年) − 1907年(明治40年))

明治期の洋画家で日本近代洋画の父と呼ばれる浅井忠は、江戸の佐倉藩中屋敷で藩士 浅井常明の長男として生まれました。13歳の頃から、佐倉藩の南画家である黒沼槐山に花鳥画を学び、「槐庭(かいてい)」の号を与えられ、この頃から才能の一端を現していました。
後に上京し、国沢新九郎の指導のもと油絵を、アントニオ・フォンタネージから西洋画を学びます。そして1900年から西洋画の勉強ためにフランスへ留学。1902年に帰国後、京都高等工芸学校(現在の京都工業繊維大学)の教授となり、教育者としても貢献しました。

 
浅井忠
浅井忠「収穫」
浅井忠 代表作の一つ「収穫」
そんな浅井忠のもう一つの顔が図案化としての顔です。
1900年にパリで開催された万国博覧会視察に訪れた浅井。ここで「アール・ヌーヴォー」と出会った浅井は、工芸図案に興味を抱くようになり、自らも図案を描くようになりました。

Winds!芸艸堂では、そんな浅井忠の木版図案集『黙語図案集』(明治41年芸艸堂刊)の中から厳選した作品を皆様におすすめしております。


浅井忠 中皿図案大津絵

 

明治41年に芸艸堂から刊行された木版図案集『黙語図案集』中で紹介されている、皿の図案として描かれた浅井忠が描く大津絵
大津絵は元禄時代に大津の大谷、追分で生まれた民画。300種以上もある画題ですが、その画題によって厄よけや無病安全など庶民の願いが込められ、旅のみやげものとして持ち帰った大津絵はふすまや柱、障子に貼ったと云われています。


中でも代表的な十種は大津絵十種と呼ばれています。
Winds!芸艸堂ではその大津絵十種を中心とした浅井忠の中皿図案大津絵を皆様におすすめいたします。
大津絵十種:寿老人(外法と大黒の梯子剃り)、雷公の太鼓釣り、鷹匠、藤娘、座頭、鬼の寒念仏、瓢箪鯰。槍持奴、釣鐘弁慶、矢の根五郎

浅井忠「瓢箪鯰」
大津絵十種のうちの一つ、瓢箪鯰。
猿が瓢箪を使って鯰を押さえこむこの画題は、禅問答から来ているとされています。
人間の変わりに猿が鯰を押さえこもうとしますが、うまく行くはずもなく...
思慮の足りない行動を猿知恵にたとえて風刺していた図が、時と共に変化し「仲良く、水と魚のように切っても切れない存在になる」という護符になっていったとされます。

一生懸命押さえようとする猿と、それをするする抜ける鯰の余裕の表情がなんとも面白い作品です。

浅井忠「矢の根五郎」
父の仇討ちにその生涯を賭けた曽我十郎、五郎兄弟。その弟、五郎を主人公にしたのが歌舞伎「矢の根」です。その物語の通り、思いごとが叶うとされる符。
「矢の根」とは矢じりのことですが、同じく矢の名手で武勇に長けた源為朝が大きな矢を持つ絵 『為朝』と混同されるようになり、矢の根というとそちらの方が一般に広まってしまったんだとか。

浅井忠「座頭」
座頭(ざとう)は、江戸期における盲人の階級の名前で、どんなことがあっても倒れないという意味をもつこの符。
犬に吠えられ「おっと!!」というこのびっくりした座頭の表情が面白いこの大津絵。
浅井忠の描く大津絵はユーモラスに溢れた作品が多くあり、こちらもとても惹かれる作品の一つです。

浅井忠「鍾馗」
大津絵十種にはないこちらの作品。
大津絵とは関係ありませんが、京都では魔除けとして大屋根や小屋根の軒先に鍾馗像を見かけることができます。
鍾馗は中国の神様で、邪気をはらうとされる符として人気だった鍾馗。男児の守護神として端午の節句でも有名です。

浅井忠「外法と大黒の相撲」
こちらの大津絵は大津絵十種の外法の梯子剃りと似ています。
長寿を意味する外法と、財を意味する大黒が相撲をしているこの大津絵。
寿も財もどちらも欲する人間の欲を戒める風刺画です。
外法、大黒ともに表情が柔らかく、風刺画なのになぜか和んでしまう。浅井忠独特の世界観が詰め込まれています。